看板豆知識

福岡県の屋外広告物はどこに申請する?11市の独自条例と窓口の判定表

最終更新:2026年9月/福岡県・福岡市・北九州市・久留米市の公開資料を確認して作成

この記事の結論

屋外広告物の許可申請は、県ではなく看板を設置する場所の市町村が窓口です。県庁に出すものではありません。

さらに福岡県内には独自の条例をもつ11市があり、許可期間や許可のいらない面積が県条例と違います。同じ看板でも、市が変わると条件が変わります。

福岡県内で看板を出すとき、「どこに申請するのか」で最初につまずくことが多いです。屋外広告物のルールは県の条例にも市の条例にもあり、しかも窓口と条例の出どころが一致しません。

この記事では、自分の看板がどの条例にかかり、どこに申請するのかを判定できる形に整理します。福岡市・北九州市・久留米市の違いも表で比べました。

申請先が分からないままでも大丈夫です

店舗の看板は、デザインから製作・施工までワンストップで対応します

設置場所の住所が分かれば、どの条例にかかり、どこに申請するのかの見通しをお伝えできます。そのうえで規格に収まるデザインをご提案し、製作・取り付けまで一括でお引き受けします。ご相談とお見積りは無料です。お電話でも、お問い合わせフォームからでもお気軽にどうぞ。

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福岡県内の店舗の外壁に取り付けられた自立看板とファサード看板
同じ県内でも、市が変わると看板の条件が変わります

結論|窓口は設置場所の市町村

福岡県は、屋外広告物の許可申請について「屋外広告物の表示又は広告物を掲出する物件の設置を行う場所の市町村が窓口」としています。

つまり、県条例が適用される区域でも、申請書を出す先は市町村の担当課です。ここを間違えて県庁に問い合わせると、市町村に案内されます。

「条例の出どころ」と「申請の窓口」は別の話です

福岡県内の看板は、次の2つを別々に確認します。

①どの条例が適用されるか……独自条例をもつ11市なら市の条例。それ以外は福岡県屋外広告物条例。
②どこに申請するか……どちらの場合も設置場所の市町村

ただし、屋外広告業の登録だけは別ルートです。こちらは県に出す場合があります(6章で解説します)。

まず判定|独自条例をもつ11市

看板設置のフロー図

福岡県は、独自に屋外広告物条例を策定している市を11市としています。この11市に該当するかどうかが、最初の分かれ道です。

独自の屋外広告物条例をもつ11市

  • 北九州市(政令指定都市)
  • 福岡市(政令指定都市)
  • 久留米市(中核市)
  • 大牟田市
  • 柳川市
  • 中間市
  • 小郡市
  • 太宰府市
  • 古賀市
  • 福津市
  • 宗像市
設置場所 適用される条例 許可申請の窓口
上記11市のいずれか その市の屋外広告物条例 その市の屋外広告物担当課
それ以外の市町村 福岡県屋外広告物条例 その市町村の屋外広告物担当課

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同じ看板でも、市をまたぐと条件が変わります

たとえば同じデザインの自立看板を福岡市と春日市に出す場合、許可期間が福岡市は1年以内、県条例の区域では3年以内です。許可がいらない自家用広告物の面積も、福岡市は10㎡以内、県条例は15㎡以内と違います。

チェーン店の出店で「前の店舗と同じ仕様で」と進めると、ここでつまずきます。店舗ごとに設置場所の市町村を確認してください。

現場から一言

ご相談で一番多い誤解が、「福岡県だから県に申請する」です。実際は市町村の窓口で、しかも11市は条例そのものが違います。

もうひとつは「福岡市のルールが福岡県のルールだと思っていた」というケースです。福岡市は独自条例で、県条例とは許可期間も面積の基準も違います。糸島市や那珂川市など隣接自治体に出す場合は、県条例の側を見ることになります。

県条例が適用される市町村のルール

11市以外の市町村では、福岡県屋外広告物条例が基準になります。主な数値を押さえます。

項目 県条例の基準
許可期間(簡易なもの) はり紙、はり札、立看板、広告幕、アドバルーン等は1月以内
許可期間(その他) 上記以外の広告物は3年以内
許可が不要な面積(許可地域) 自家用広告物の表示面積の合計が15㎡以内
許可が不要な面積(禁止地域) 表示面積の合計が5㎡以内(許可を取れば15㎡まで)
許可申請の手数料 市町村が定めます
申請書の様式 様式第1号(新規・更新・変更許可申請書)ほか、工事完了届、自主点検結果報告書(更新時)、管理者等設置・変更届

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手数料は市町村ごとに違います

県条例の区域でも、許可申請の手数料は市町村が条例で定めます。たとえば春日市では、営利広告物についてはり紙は1枚5円、立看板は1個200円などと種類と面積により定められており、非営利の広告物は無料です。

金額そのものは大きくありませんが、面積の区分で変わるため、見積りの段階で窓口に確認しておくと後で差額が出ません。

福岡市・北九州市・久留米市の違い

独自条例をもつ市のうち、規模の大きい3市と県条例を並べます。許可期間と、許可がいらない面積が違うのが分かります。

項目 福岡県条例 福岡市 久留米市
許可期間
(一般)
3年以内 1年以内 最長3年
許可期間
(はり紙・幕など)
1月以内 1月以内 最長1年(簡易広告物)
許可不要の面積
(許可地域)
15㎡以内 10㎡以内 15㎡以内
許可不要の面積
(禁止地域)
5㎡以内 5㎡以内 5㎡以内
申請窓口 設置場所の市町村 住宅都市みどり局 都市景観室 都市建設部 都市計画課
オンライン申請 市町村により異なる 対応(24時間) 窓口に確認
上乗せ規格 風致地区・景観計画区域など 広告景観誘導地区(天神など7地区) 市の条例で定める区分

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北九州市も独自条例をもつ政令指定都市です。屋外広告物の許可申請と屋外広告業の登録の両方を市が処理します。北九州市の手続きは北九州市の屋外広告物 許可申請の記事で詳しく扱っています。

現場から一言

実務で一番影響が出るのが許可期間の違いです。福岡市は1年以内なので、毎年更新の手続きが回ってきます。県条例の区域や久留米市は最長3年なので、更新の手間が3分の1です。

複数店舗をお持ちの場合、更新時期が店舗ごとにばらつきます。看板の設置日と許可期間を一覧にしておくと、失効に気づかないまま掲示を続けるのを防げます。更新は期限より前に申請が必要なので、リマインドを組んでおくのが確実です。

禁止地域は高速道路と新幹線の沿線

県条例の禁止地域には、福岡県らしい特徴があります。高速道路と新幹線の沿線です。

禁止地域 範囲
高速道路の沿線 九州縦貫自動車道、九州横断自動車道、東九州自動車道から展望できる地域で両側500m未満の範囲
新幹線の沿線 山陽新幹線、九州新幹線から展望できる地域で両側500m未満の範囲
古墳・墓地 古墳及び墓地の地域

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高速道路や新幹線から見える場所は要注意です

「よく見えるから看板を出したい」と考える場所が、そのまま禁止地域になっている構造です。九州縦貫自動車道は福岡県を縦断しているため、沿線の工場や倉庫、幹線道路沿いの店舗は該当することがあります。

禁止地域でも、自家用広告物が5㎡以内なら許可が不要で、許可を取れば15㎡まで表示できる扱いがあります。ただし「展望できる」の判断は現地の状況によるので、計画段階で市町村の窓口に確認してください。

久留米市の禁止地域も同じ考え方で、九州自動車道の両側500m未満、九州新幹線の両側500m未満、古墳及び墓地とされています。路線が通る自治体では共通した考え方だと理解しておくと見通しが立ちます。

屋外広告業の登録はどこに出すか

ここが許可申請と違うところです。屋外広告業の登録は、市町村ではなく県に出す場合があります。看板を発注する側にとっても、依頼先が登録業者かを確認するときの知識になります。

営業する区域 許可申請の窓口 屋外広告業の登録先
北九州市・福岡市 各市 各市
久留米市(中核市) 久留米市 久留米市(県の登録者は特例の届出で対応できる扱いがあります)
大牟田市などの景観行政団体 その市 福岡県(建築都市部 都市計画課)
その他の市町村 その市町村 福岡県

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項目 福岡県の登録制度
登録が必要な人 屋外広告物の表示や設置を業として行う事業者。県内に営業所がなくても県内で営業するなら必要
有効期間 5年間
更新の期限 有効期間満了の30日前までに申請
業務主任者 営業所ごとに配置。屋外広告物講習会の修了証明書や屋外広告士の登録証などで資格を証明
手数料 新規・更新とも10,000円/件

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発注する側が確認しておくとよいこと

看板の施工を依頼するときは、設置する区域に対応した登録を受けている業者かどうかを確認しておくと安心です。県内で営業するには登録が必要とされているためです。

事務所に掲げる登録票の掲示義務については業者票・登録票の掲示義務一覧で解説しています。

安全点検の要件も自治体で違う

2026年時点で各自治体が力を入れているのが看板の落下事故の防止です。福岡県は「屋外広告物の設置者又は管理者の方は、再度安全確認を行い、広告物落下事故防止の徹底をお願いします」と呼びかけています。

自治体 点検に関する要件
福岡県条例の区域 更新申請時に自主点検結果報告書(様式第3号)を提出
福岡市 設置後5年以上経過した物件は、安全を確認した書類(屋外広告物安全点検確認書)を提出
久留米市 高さ4mを超える、または1敷地の面積が15㎡を超える一般広告物は、一級建築士・二級建築士・屋外広告士による管理・点検が必要

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現場から一言

久留米市のように資格者による点検を求める書き方の自治体では、更新のタイミングで点検の手配が必要になります。自社で対応できない場合、更新期限の直前で慌てることになります。

私たちは全国で看板の点検を担当しており、全国展開されているフィットネスジムチェーンや飲食チェーン、企業の看板点検も多数お引き受けしています。更新の時期に合わせた点検のご相談もお受けできます。

申請の流れと準備するもの

自治体によって細かな違いはありますが、大まかな流れは共通です。

1. 設置場所の市町村と条例を確認する

独自条例をもつ11市かどうかを確認します。そのうえで、禁止地域・許可地域のどちらか、風致地区や景観計画区域にかかるかを窓口で確認します。

2. 許可が必要かどうかを判定する

自家用広告物の面積の合計が基準内なら許可が不要になる場合があります。県条例の許可地域なら15㎡以内、福岡市なら10㎡以内が目安です。敷地内のすべての広告物の合計で見る点に注意してください。

3. 書類をそろえる

許可申請書に加えて、付近見取図、写真、仕様書・図面などが必要です。設置後に工事完了届、更新時に点検の報告書を求められる自治体もあります。

4. 申請して許可を受ける

手数料は市町村が定めます。福岡市はオンライン申請に対応しており24時間受け付けています。審査に時間がかかるため、工事の予定より前に出すのが前提です。

5. 更新の管理を組む

許可期間は1年〜3年と自治体で違います。設置日・許可期間・更新期限を一覧にしておくと失効を防げます。高さが4mを超える看板は建築基準法の工作物確認申請も関わります。

窓口に問い合わせるとき、これを伝えるとスムーズです

  • 設置場所の住所(地番まで)
  • 看板の種類(壁面か、自立か、突き出しか、窓面か)
  • 看板の寸法と表示面積、地面からの高さ
  • その敷地にすでにある広告物の面積の合計
  • 表示する内容が自分の店名・社名・事業内容かどうか
  • 照明を付けるか、映像を流すか

エリア別の詳しい記事

自治体ごとの手続きや規格は、それぞれ記事にまとめています。

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看板製作のご案内

デザイン・製作・施工まで自社で対応します。設置場所の条例に収まる形からご提案し、許可申請が必要な場合のご相談もお受けします。

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高さや面積の規格が効いてくる看板です。構造計算と基礎工事まで対応し、高さ4mを超える場合の工作物確認申請もご相談いただけます。

看板の点検

更新時の点検にも対応します。全国どこでも看板点検へ伺い、フィットネスジムチェーンや飲食チェーン、企業の看板点検も多数担当しています。

よくある質問

福岡県内の看板は、県に申請するのですか?

いいえ。福岡県は、許可申請は「屋外広告物の表示又は広告物を掲出する物件の設置を行う場所の市町村が窓口」としています。県条例が適用される区域でも、申請書は設置場所の市町村の担当課に出します。ただし屋外広告業の登録は別で、政令市(北九州市・福岡市)と久留米市を除く区域では福岡県に申請します。

福岡県内で独自の屋外広告物条例をもつ市はどこですか?

福岡県は11市としています。北九州市、福岡市、久留米市、大牟田市、柳川市、中間市、小郡市、宗像市、太宰府市、古賀市、福津市です。これらの市に看板を出す場合は、その市の条例と窓口を確認します。それ以外の市町村は福岡県屋外広告物条例が基準になります。

許可期間は何年ですか?

自治体で違います。福岡県条例では、はり紙・はり札・立看板・広告幕・アドバルーン等は1月以内、それ以外の広告物は3年以内です。福岡市は、はり紙・はり札類・立看板・広告幕・アドバルーンが1月以内、その他の広告物は1年以内です。久留米市は一般広告物が最長3年、簡易広告物が最長1年です。同じ看板でも設置する市で更新の頻度が変わります。

許可がいらない看板の面積はいくらですか?

自分の店舗や事業所に自分の店名・社名・事業内容を表示する自家用広告物について、福岡県条例では許可地域で表示面積の合計が15㎡以内、禁止地域で5㎡以内(許可を取れば15㎡まで)です。福岡市は10㎡以内(禁止地域は5㎡以内)です。久留米市は許可地域15㎡以内、禁止地域5㎡以内です。いずれも敷地内のすべての広告物の面積の合計で判定します。

高速道路から見える場所に看板は出せますか?

福岡県条例では、九州縦貫自動車道・九州横断自動車道・東九州自動車道から展望できる地域で両側500m未満の範囲、山陽新幹線・九州新幹線から展望できる地域で両側500m未満の範囲が禁止地域に指定されています。禁止地域でも自家用広告物が5㎡以内なら許可が不要で、許可を取れば15㎡まで表示できる扱いがあります。「展望できる」の判断は現地の状況によるため、計画段階で市町村の窓口に確認してください。

申請手数料はいくらですか?

福岡県条例の区域では、許可申請の手数料は市町村が条例で定めます。たとえば春日市では、営利広告物についてはり紙が1枚5円、立看板が1個200円など、種類と面積により定められており、非営利の広告物は無料です。金額は大きくありませんが面積の区分で変わるため、見積りの段階で窓口に確認してください。なお屋外広告業の登録は、福岡県では新規・更新とも1件10,000円です。

屋外広告業の登録がない業者に頼むと問題がありますか?

福岡県内で屋外広告物の表示や設置を業として行うには、知事の登録が必要とされています。県内に営業所がなくても県内で営業する場合は登録が必要です。登録の有効期間は5年間で、営業所ごとに業務主任者(屋外広告物講習会の修了者や屋外広告士など)の配置が求められます。施工を依頼するときは、設置する区域に対応した登録を受けている業者かを確認しておくと安心です。

更新のときに点検は必要ですか?

自治体で要件が違います。福岡県条例の区域では、更新申請時に自主点検結果報告書(様式第3号)の提出が必要です。福岡市は設置後5年以上経過した物件について、安全を確認した書類の提出が必要です。久留米市は、高さが4mを超えるか1敷地の面積が15㎡を超える一般広告物について、一級建築士・二級建築士・屋外広告士による管理・点検が必要とされています。資格者による点検が必要な場合は、更新期限より前に手配してください。

まとめ

  • 許可申請の窓口は、県ではなく設置場所の市町村
  • 福岡県内には独自条例をもつ11市がある(北九州市・福岡市・久留米市・大牟田市・柳川市・中間市・小郡市・宗像市・太宰府市・古賀市・福津市)
  • それ以外の市町村は福岡県屋外広告物条例が基準
  • 県条例の許可期間は3年以内、福岡市は1年以内。更新の頻度が変わる
  • 許可がいらない自家用広告物の面積は県条例15㎡、福岡市10㎡
  • 禁止地域は高速道路・新幹線から展望できる両側500m未満と古墳・墓地
  • 屋外広告業の登録は別ルート。政令市と久留米市は各市、それ以外は福岡県
  • 県の登録は有効期間5年・手数料10,000円、更新は満了30日前まで
  • 更新時の点検の要件も自治体で違う

同じ福岡県内でも、市が変われば条件が変わります。店舗を増やすときは、前の店舗の仕様をそのまま持ち込まず、設置場所の市町村で確認してください。

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出典・参考

※本記事は2026年9月時点の各自治体の公開情報をもとに作成しています。条例の内容、窓口、手数料、許可期間は改正されることがあり、個別の敷地の条件によって判断が変わります。実際の申請は設置場所の市町村の屋外広告物担当課にご確認ください。建築基準法の工作物確認申請や道路占用が関わる場合は、あわせて所管の窓口や専門家にご相談ください。

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