最終更新:2026年9月/工事看板・標識を扱う立場から、福岡市の条例と解説書(令和7年4月版)を確認して作成
福岡市で高さ10mを超える建物などを建てるときは、建築確認申請の30日前から着工日まで、敷地に「建築計画のお知らせ」の標識を立てます。
大きさは縦横とも90cm以上、下辺が地面からおおむね1m。設置したら設置日を含め5日以内に市へ報告します。
マンションやビルの計画が始まると、最初に必要になる看板が「建築計画のお知らせ」です。工事が始まる前、まだ更地や解体前の段階で立てるものなので、段取りの中で見落とされがちです。
この記事では、福岡市の条例と解説書をもとに、対象・時期・大きさ・記載事項・報告を整理します。北九州市との違いと、看板を作るときの実務の工夫もまとめました。
確認申請の30日前に間に合わせる
建築計画のお知らせの看板、製作から設置までお任せください
様式の記載内容をお送りいただければ、縦横90cm以上の標識を製作し、現地に設置します。着工後に掲げる工事現場の標識や仮囲いまで、福岡市に本社を置くグリーンクロスグループでまとめて手配できます。ご相談とお見積りは無料です。
お電話:0120-944-599(平日9時〜18時)
この記事の内容

結論|30日前・90cm角以上・5日以内に報告
根拠は福岡市建築紛争の予防と調整に関する条例です。第10条第1項で次のように定めています。
条例第10条第1項
「中高層建築物等の建築主は、当該中高層建築物等の建築計画を近隣住民に周知させるため、規則で定めるところにより、当該建築計画の概要を記載した標識を設置しなければならない」
| 項目 | 福岡市の定め |
|---|---|
| 設置する人 | 建築主 |
| 設置期間 | 確認申請をしようとする日の30日前の日から、工事に着手する日まで |
| 大きさ | 縦横とも 90cm以上 |
| 高さ | 標識の下辺が地面からおおむね1m |
| 設置場所 | 敷地内の見やすい場所。複数の道路に接する敷地は、それぞれの道路沿い |
| 報告 | 標識設置報告書を設置日を含め5日以内に市へ |
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対象になる建築物
標識が必要なのは、条例でいう「中高層建築物等」です。条例第2条で、中高層建築物とワンルーム形式集合建築物をあわせてこう呼んでいます。
| 区分 | 定義 |
|---|---|
| 中高層建築物 | 高さが10mを超える建築物。用途は問いません |
| ワンルーム形式集合建築物 | 2以上の階数を有し、専用床面積35㎡以下の住戸が5以上ある集合住宅 |
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高さ10m以下でも対象になることがあります
ワンルーム形式集合建築物は高さの条件がありません。2階建ての小さなアパートでも、35㎡以下の住戸が5戸以上あれば対象です。「低いから関係ない」と判断しないでください。
なお第3条で、すでに確認済証の交付を受けた建築物と、仮設建築物は適用除外とされています。
いつからいつまで立てるか

条例第10条第2項は、設置期間を「確認の申請をしようとする日の30日前の日から当該中高層建築物等の工事に着手する日までの間」としています。流れで見ると次のとおりです。
1. 確認申請の30日前までに標識を設置
ここが起点です。申請予定日から逆算して、標識の製作・設置を手配します。製作に日数がかかるので、実際はさらに前から動きます。
2. 設置日を含め5日以内に報告
標識設置報告書(様式第1号)を市に提出します。標識の写真が必要になるので、設置した日に撮っておきます。電子メールでの申請も案内されています。
3. 近隣住民への事前説明と報告
標識設置後に近隣へ説明します。解説書では、事前説明報告書の提出時期を中高層建築物は確認申請予定日の20日前、ワンルーム形式集合建築物は14日前と整理しています。
4. 確認申請
申請中も標識は立てたままです。
5. 工事に着手する日まで
着工日で設置期間が終わります。着工後は、建築基準法による確認表示板など工事現場の標識に切り替わります。
「確認表示板」とは別物です
よく混同されますが、建築計画のお知らせは「計画を知らせる」標識で、確認申請より前に立てます。一方、建築基準法による確認表示板は「確認済みであることを示す」標識で、工事中に掲げます。立てる時期がちょうど入れ替わる関係です。
工事中に掲げる標識の一覧は工事現場の掲示物一覧で整理しています。
大きさ・材料・高さ・設置場所
規則第4条第2項は「敷地内の見やすい場所に設置しなければならない」とし、解説書で具体的な作り方を示しています。
| 項目 | 解説書の記載 | 実務での意味 |
|---|---|---|
| 大きさ | 「縦横共に90cm以上の大きさ」 | 正方形なら90cm角が最小。記載事項が多いので余裕を持たせる |
| 材料 | 「木枠に鉄板張りするなど丈夫な材料で製作」 | 1か月以上屋外に立つ。風雨で傷まない材料で |
| 高さ | 「標識の下辺が地面からおおむね1mの高さ」 | 縦90cmなら上端は地面から約1.9m。自立させる架台が必要 |
| 場所 | 「複数の道路に接している敷地はそれぞれの道路沿いに設置」 | 角地なら2枚以上必要になる |
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現場から一言
見落としやすいのが角地の2枚目です。見積りの段階で「1枚」と思っていて、敷地を見たら道路が2本接していた、ということがあります。敷地図と接道の本数を最初に確認してください。
もうひとつは自立のさせ方です。下辺を1mに上げると、看板の重心が高くなります。更地なら杭を打つ、解体前の建物があるならフェンスや塀に固定する、アスファルトなら重りで支える。現地の状況で固定方法が変わるので、設置場所の写真をいただけると確実です。
標識に書く内容
規則第4条第1項で、標識は様式第1号によらなければならないとされています。解説書の記入例にある項目は次のとおりです。
| 区分 | 記載する項目 |
|---|---|
| 敷地 | 敷地の地名地番 |
| 建築物 | 建築物の名称、用途、階数、住戸数、構造 |
| 工事 | 着工予定時期 |
| 関係者 | 建築主の住所・氏名、設計者 |
| 連絡先 | 建築主の連絡先、担当者と電話番号 |
| 日付 | 標識設置日 |
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様式は市のページから入手してください
福岡市は様式集のページで帳票を公開しており、令和8年4月1日付で様式要綱を改訂しています。古い様式のまま看板を作らないよう、製作前に最新の様式を確認してください。当社で製作する場合も、最新の様式に合わせて版を作ります。
設置後の報告と、内容が変わったとき
| 場面 | 手続き |
|---|---|
| 標識を設置した | 標識設置報告書(様式第1号)を設置日を含め5日以内に提出 |
| 標識の内容が変わった | 標識設置変更報告書(様式第4号)。解説書では写真の提出も必要とされています |
| 建築をやめた | 建築取りやめ届(様式第6号) |
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着工予定時期や担当者の変更は、計画の途中で起こりがちです。変わる可能性がある項目を差し替えやすく作っておくと、変更のたびに作り直さずに済みます(9章)。
近隣説明の範囲
標識は、近隣住民への説明とセットの制度です。規則第5条などで、説明の対象となる範囲が決められています。
| 対象 | 範囲 |
|---|---|
| 共通 | 敷地境界線からの水平距離が15m以下の範囲 |
| 中高層建築物は加えて | 敷地の真北方向にある土地で、敷地境界線から建物の高さのおおむね1.5倍の水平距離の範囲 |
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標識の連絡先は、実際に電話がかかってきます
標識には担当者と電話番号を書きます。近隣の方は標識を見て問い合わせてくるので、書いた番号がつながる状態にしておくことが紛争予防の第一歩です。
市は、勧告に従わない建築主についてその旨を公表できると定めています(条例第37条)。標識を立てていない、立てる時期が遅れたという状態は、近隣との関係でも手続きの面でも避けたいところです。
北九州市との違い
同じ福岡県内でも、北九州市は仕組みが違います。福岡市は条例、北九州市は指導要綱です。
| 項目 | 福岡市 | 北九州市 |
|---|---|---|
| 根拠 | 条例(建築紛争の予防と調整に関する条例) | 指導要綱(中高層建築物等の建築に関する指導要綱) |
| 中高層の高さ | 全域で 10m超 |
住居系10m超 近隣商業・準工業12.5m超 商業15m超 |
| 標識の設置時期 | 確認申請の30日前から | 確認申請の20日前までに設置・届出 |
| 北側の説明範囲 | 真北方向に高さのおおむね1.5倍 | 北側に高さのおおむね1.5倍 |
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北九州市は用途地域で高さの基準が変わるので、商業地域では高さ15m以下の建物は中高層建築物の基準に当たりません。福岡市は全域一律で10m超です。両市で計画を進める会社は、同じ段取りで進めると時期がずれるので注意してください。その他の市町村は、それぞれの市町村の制度をご確認ください。
看板を作るときの実務の工夫
作る前に決めておくこと
- 枚数。接道が2本なら2枚
- 大きさ。90cm角が最小。記載量が多いなら縦を伸ばす
- 固定方法。杭、既存フェンスへの固定、重り。現地で決まる
- 差し替えやすさ。着工予定時期・担当者・電話番号は変わることがある
- 着工後の使い道。架台を工事中の標識に使い回せるか
| 工夫 | 内容 | 効果 |
|---|---|---|
| 面板と架台を分ける | 架台(脚と枠)は共通、記載面だけ製作する | 次の現場で架台を使い回せる |
| 変わる項目だけ別貼り | 着工予定時期や担当者欄をシートの上貼りにする | 変更時に全面を作り直さない |
| 屋外用のシートと印刷 | 文字は印刷またはカッティング。手書きは雨でにじむ | 1か月以上読める状態を保つ |
| 着工後に標識板へ転用 | 着工したら同じ架台に確認表示板や許可票をまとめて掲示 | 仮囲いができるまでのつなぎになる |
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現場から一言
デベロッパーや建設会社で案件が続く場合、架台を自社で持っておき、記載面だけ毎回作る形が一番手間がかかりません。記載面はアルミ複合板に屋外用シートを貼れば、1か月から数か月の設置期間には十分もちます。
気をつけたいのが台風の時期です。90cm角の板を地面から1mの高さに立てると、風をまともに受けます。固定は想像より強めに。台風の前後の確認は看板の台風対策も参考にしてください。着工後の仮囲いについては福岡の仮囲い装飾でまとめています。
製作・設置のご相談
様式の記載内容と設置場所の写真があれば、製作から現地への設置までお引き受けします。
よくある質問
福岡市で建築計画のお知らせの標識が必要なのはどんな建物ですか?
福岡市建築紛争の予防と調整に関する条例でいう中高層建築物等です。高さが10mを超える建築物(中高層建築物)と、2以上の階数を有し専用床面積35㎡以下の住戸が5以上ある集合住宅(ワンルーム形式集合建築物)が該当します。ワンルーム形式は高さの条件がないため、2階建てのアパートでも対象になることがあります。すでに確認済証の交付を受けた建築物と仮設建築物は適用除外です。
標識はいつからいつまで立てればいいですか?
条例第10条第2項で、確認の申請をしようとする日の30日前の日から、工事に着手する日までの間と定められています。確認申請の予定日から逆算して、30日前までに設置が完了している必要があります。製作と設置に日数がかかるため、実際にはさらに前から手配してください。着工後は建築基準法による確認表示板など工事現場の標識に切り替わります。
標識の大きさや設置の高さに決まりはありますか?
福岡市の解説書では、縦横共に90cm以上の大きさで、木枠に鉄板張りするなど丈夫な材料で製作し、標識の下辺が地面からおおむね1mの高さとなるよう設置するよう示されています。設置場所は敷地内の見やすい場所で、複数の道路に接している敷地はそれぞれの道路沿いに設置します。角地なら2枚以上が必要になります。
標識には何を書けばいいですか?
様式第1号によります。解説書の記入例では、敷地の地名地番、建築物の名称・用途・階数・住戸数・構造、着工予定時期、建築主の住所氏名、設計者、標識設置日、建築主の連絡先と担当者の電話番号などが記載されています。福岡市は令和8年4月1日付で様式要綱を改訂しているため、製作前に市のページで最新の様式を確認してください。
標識を立てたあと、市への報告は必要ですか?
必要です。標識設置報告書を、設置日を含め5日以内に市へ提出します。標識の写真が必要になるので、設置した日に撮影しておいてください。標識の内容が変わった場合は標識設置変更報告書を提出し、解説書では写真の提出も必要とされています。電子メールでの申請も案内されています。
建築計画のお知らせと建築確認の表示板は同じものですか?
別のものです。建築計画のお知らせは、福岡市の条例にもとづいて計画を近隣に知らせる標識で、確認申請の30日前から着工日まで立てます。建築基準法による確認表示板は、確認済みであることを示す標識で、工事中に掲げます。寸法は縦25cm以上×横35cm以上です。立てる時期がちょうど入れ替わる関係なので、架台を共通にして着工後の標識に転用する方法もあります。
北九州市でも同じルールですか?
違います。福岡市は条例ですが、北九州市は中高層建築物等の建築に関する指導要綱です。北九州市の中高層建築物は用途地域で基準が分かれ、住居系は高さ10m超、近隣商業・準工業は12.5m超、商業は15m超です。標識は確認申請を提出しようとする日の20日前までに設置し届け出ます。福岡市は全域一律で10m超、確認申請の30日前からです。両市で計画を進める場合は時期がずれるので注意してください。
標識の製作から設置まで頼めますか?
はい。様式の記載内容と設置場所の写真をお送りいただければ、縦横90cm以上の記載面の製作、架台、現地での設置まで対応します。接道の本数に応じた枚数、着工予定時期や担当者欄の差し替え用の上貼りもあわせてご提案します。着工後の工事現場の標識や安全用品、仮囲いまで、福岡市に本社を置くグリーンクロスグループでまとめて手配できます。
まとめ
- 根拠は福岡市建築紛争の予防と調整に関する条例第10条
- 対象は高さ10m超の建築物とワンルーム形式集合建築物(35㎡以下の住戸5以上)
- 設置期間は確認申請の30日前から着工日まで
- 大きさは縦横90cm以上、下辺は地面からおおむね1m、丈夫な材料で
- 接道ごとに1枚。角地は2枚以上
- 設置したら設置日を含め5日以内に標識設置報告書
- 様式は令和8年4月1日付で改訂。製作前に最新版を確認
- 北九州市は要綱で、確認申請の20日前まで、高さ基準は用途地域で異なる
- 架台と記載面を分け、変わる項目は上貼りにすると手間が減る
建築計画のお知らせは、工事の最初の一歩です。確認申請の日程が決まったら、看板の手配も同時に始めてください。
標識の製作から設置まで、ワンストップでお任せください
様式の記載内容と設置場所の写真をお送りいただければ、縦横90cm以上の標識を製作し、現地に設置します。角地の2枚目や、変更に備えた差し替え用の上貼りもご提案します。着工後の工事現場の標識、安全用品、仮囲いまで、福岡市に本社を置くグリーンクロスグループでまとめて手配できます。福岡はもちろん、九州全域から全国まで対応します。ご相談とお見積りは無料です。お電話でも、お問い合わせフォームからでもお気軽にどうぞ。
お電話:0120-944-599(平日9時〜18時)
出典・参考
- 福岡市建築紛争の予防と調整に関する条例
- 福岡市「福岡市建築紛争の予防と調整に関する条例 解説」(令和7年4月)
- 福岡市「福岡市建築紛争の予防と調整に関する条例について」
- 福岡市「福岡市建築紛争の予防と調整に関する条例の様式集」
- 北九州市「北九州市中高層建築物等の建築に関する指導要綱」
※本記事は2026年9月時点の公開情報をもとに作成しています。対象の判定、設置時期、様式、近隣説明の範囲は、計画の内容や改正により変わることがあります。実際の手続きは福岡市住宅都市みどり局の担当課(北九州市の場合は北九州市の担当課)にご確認ください。建築計画や近隣対応に関する判断は、設計者などの専門家にご相談ください。




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