最終更新:2026年10月/福岡を拠点に看板と標識の製作・施工を手がける立場から作成
消火器を置いた場所には、「消火器」と表示した標識を見やすい位置に付けます(消防法施行規則第9条第4号)。
大きさと色は法令ではなく消防の指導基準で、福岡市は赤地に白字・長辺24cm×短辺8cm。消火器が直接見える置き方なら、9cm角以上のピクトグラムで代える扱いもあります。
開店前の消防の検査で「消火器の標識がない」と言われた。テナントに入居して、標識もそろえるよう言われた。調べると通販の商品は大きさも色もさまざまで、どれを選べばいいか迷います。
実は、法令で決まっているのは「消火器と表示すること」と「見やすい位置に付けること」だけです。大きさや色は、各地の消防本部が指導基準として示しています。
この記事では、条文と福岡市・北九州市などの消防局の基準をもとに、大きさ・色・付ける位置、ピクトグラムで代えられる条件、標識が必要な建物、既製品の選び方を整理します。
標識だけ、すぐに用意したい方へ
福岡市などの基準と同じ長辺24cm・短辺8cmの消火器の標識(縦型)は通販で注文できます。外国の方が多い施設向けの、日本語と英語のピクトグラムの標識もあります。
この記事の内容

結論|消火器の標識で決まっていること
消火器の標識のルールは、「法令で決まっていること」と「消防本部の指導基準」の2段になっています。まず全体を一覧にします。
| 項目 | 決まり | 根拠 |
|---|---|---|
| 表示する文字 | 「消火器」(水バケツは「消火バケツ」など) | 消防法施行規則 第9条第4号 |
| 付ける場所 | 消火器具を置いた箇所の見やすい位置 | 同上 |
| 大きさ | 長辺24cm・短辺8cm(福岡市。大阪市・北九州市は「以上」) | 消防本部の指導基準 |
| 色 | 赤地に白い文字 | 消防本部の指導基準 |
| 標識の高さ | 数値の決まりはない | 「見やすい位置」で判断 |
| ピクトグラムで代える | 消火器が直接見える場合、9cm角以上 | 消防庁の通知(令第32条の特例) |
| 消火器具を置く高さ | 床から1.5m以下(消火器・消火バケツなど) | 消防法施行規則 第9条第1号 |
| 消火器までの距離 | 各部分から歩行距離20m以下 | 消防法施行規則 第6条第6項 |
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標識を選ぶ前に確認する3つのこと
- その建物に、消防法で消火器を置く義務があるか(6章)
- 消火器がそのまま見える置き方か、箱や扉の中か(4章・5章)
- 所轄の消防本部の基準と色・大きさ・比率が合う標識か(3章)
法令の決まり|「消火器」と表示し、見やすい位置に
消火器の標識の根拠は、消防法施行規則 第9条第4号です。消火器具を設置した箇所には、消火器具の種類に応じた文字を表示した標識を、見やすい位置に設けることと定めています。
「消火器具」には、消火器のほか、水バケツや乾燥砂などの簡易消火用具も含まれます。表示する文字は次のとおりです。
| 置いた消火器具 | 標識に表示する文字 |
|---|---|
| 消火器 | 消火器 |
| 水バケツ | 消火バケツ |
| 水槽 | 消火水槽 |
| 乾燥砂 | 消火砂 |
| 膨張ひる石・膨張真珠岩 | 消火ひる石 |
一方で、規則には標識の大きさ、色、材質、取り付ける高さの数値は書かれていません。この部分を、各地の消防本部が技術基準や指導基準として補っています。
同じ第9条には、床から1.5m以下に置く(第1号)、凍結や変質のおそれが少ない箇所に置く(第2号)、地震で倒れないようにする(第3号。粉末消火器などは除く)という消火器の置き方の基準も並んでいます。
大きさと色|福岡市は赤地に白字・24cm×8cm
福岡市消防局は「福岡市消防用設備等の技術基準」の中で、消防用設備等の標識の色と大きさを一覧にしています。消火器の標識は、赤地に白い文字で、長辺24cm・短辺8cmです。
| 標識 | 色 | 大きさ | 設置場所 |
|---|---|---|---|
| 消火器 | 赤地・白字 | 長辺24cm・短辺8cm | 消火器具のある場所の見やすい位置 |
| 簡易消火用具 水バケツ・水槽・乾燥砂・膨張ひる石など |
赤地・白字 | 長辺24cm・短辺8cm | 同上 |
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この表には「色、大きさは指導基準」と注記されています。法令の義務ではなく、消防局がこの色と大きさで設けるよう指導している、という位置づけです。表の備考などには、次の扱いも書かれています。
福岡市の基準に書かれている扱い(消火器の標識に関わるもの)
- 表より大きくする場合や縦書きにする場合は、長辺と短辺の比率を表の比率(3対1)にする
- 「消火器」の標識には、必要に応じて普通火災用・油火災用・電気火災用などの適応性を書き添えてもよい
- 標識の材料は、耐久性と耐候性のあるものにする
- 文字は、標識の大きさに応じて鮮明さを損なわないものにする

大きくするときは3対1の比率を保つ
広い倉庫などで標準の大きさでは見えにくいときは、比率を保ったまま大きくします。比率から計算した例です。
| 向き | 大きさ(長辺×短辺) | 向く場所 |
|---|---|---|
| 横書き | 24cm×8cm | 事務所・店舗の壁際(基準の大きさ) |
| 横書き | 30cm×10cm | 広めの通路、売り場 |
| 横書き | 36cm×12cm | 倉庫・工場など離れた位置から探す場所 |
| 縦書き | 縦24cm×横8cm | 柱や細い壁 |
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ほかの消防本部の基準も、ほぼ同じ形
赤地に白字、短辺8cm・長辺24cmという形は共通していますが、細かい扱いには違いがあります。
| 消防本部 | 消火器の標識 | そのほかの扱い |
|---|---|---|
| 福岡市 | 赤地・白字、長辺24cm・短辺8cm | 色と大きさは指導基準。消火器が直接見えればピクトグラムで代えられる |
| 北九州市 | 赤地・白文字、短辺8cm以上・長辺24cm以上 | 小規模な飲食店向けのリーフレットで案内。点検で標識の損傷や脱落も確認 |
| 大阪市 | 赤地・白字、短辺8cm以上・長辺24cm以上 | 消火器の使い方を書いた標識(白地・赤字、12cm以上×24cm以上)も表に載せている |
| 徳島市 | 赤地・白字に統一 | 市販品には白地・赤字のものもあるが、赤地・白字で統一するとしている。箱に入れて本体が見えない場合は絵表示の併記に努める |
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福岡県内のほかの地域は、それぞれの消防本部の基準によります。迷ったら赤地に白字・長辺24cm・短辺8cm以上を基本にし、所轄の消防署で確かめます。
付ける位置|標識と消火器の置き方
標識を付ける位置は、規則では「見やすい位置」とだけ定められていて、高さの数値はありません。消火器そのものの置き方には、次の決まりがあります。
消火器と標識の置き方の決まり
- 消火器具(消火器・消火バケツなど)は床から1.5m以下の箇所に置く(規則第9条第1号)。壁に掛ける場合は、消火器の上端が1.5mを超えない高さにすると確実
- 通行や避難の邪魔にならず、すぐに持ち出せる箇所に置く(消防法施行令 第10条第2項第2号)
- 建物の各部分から、一つの消火器まで歩行距離20m以下(規則第6条第6項)。実際に歩く動線で測る
- 屋外など雨水の影響を受ける場所では、防護の措置をとる(福岡市の技術基準)
- 共同住宅のパイプシャフト内に置く場合は、扉の前面に標識を付ける(福岡市の技術基準)
「見やすい位置」の目安は、消火器を探す人が最初に目を向ける方向から見えることです。
| 消火器の置き方 | 標識の付け方 | 注意すること |
|---|---|---|
| 壁際の床置き・スタンド | 消火器の真上の壁に横型 | 棚や掲示物で隠れない高さに |
| 長い廊下の壁際 | 壁から直角に出す突き出し型 | 廊下の先から見える。人や台車がぶつからない高さに |
| 格納箱(消火器ボックス) | 箱の表示に加え、箱の上の壁にも | 箱の中の消火器は外から見えない |
| 扉の中(収納・パイプシャフト) | 扉の前面に標識 | 扉は開けやすい状態に保つ |
| 柱の陰・カウンターの内側 | 通路側から見える面に付ける | 見えないなら、置き場所を変えるほうが早い |
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現場から一言
店舗の看板の取り付けと一緒に、消火器の標識を頼まれることがあります。そのときによく見かけるのが、消火器は置いてあるのに、客席や通路から見えない位置にあるケースです。厨房の入口の陰や、レジカウンターの内側などです。
標識を付ける前に、お客様や従業員が火事に気づいた場所から、消火器と標識が見えるかを一度歩いて確かめると、付ける位置がすぐ決まります。
ピクトグラムで代えられる条件
消防庁は平成29年11月20日の通知(消防予第355号)で、消火器を直接見える状態で置いている場合は、9cm角以上の消火器のピクトグラム(JIS Z 8210)を設けることで、規則第9条第4号の文字の標識を設けないこととしても差し支えないという考え方を示しました。消防法施行令 第32条の特例を使う扱いです。
あわせて、外国の方が多く訪れる施設として、劇場・映画館など(令別表第一(1)項イ)、ホテル・旅館など((5)項イ)、駅など((10)項)を挙げ、ピクトグラムを設けるよう指導することが望ましいとしています。福岡市の技術基準にも、消火器が直接見える場合は文字の標識に代えてピクトグラムを設けられる扱いが書かれています。

| こんなとき | ピクトグラムだけでよいか | 理由 |
|---|---|---|
| 壁際に置き、消火器がそのまま見える | 代えられる | 9cm角以上のJIS Z 8210の図であること |
| 格納箱や扉の中に入れている | この扱いの対象外 | 消火器を直接見ることができないため、文字の標識が必要 |
| ピクトグラムが9cm角より小さい | 条件に合わない | 通知で大きさが示されている |
| ホテル・駅など外国の方が多い施設 | 設置を指導されることがある | 文字の標識と併用すると、誰にでも伝わる |
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ピクトグラムに切り替える前に、所轄の消防署へ
この扱いは、令第32条の特例(消防長や消防署長が認める場合の例外)によるものです。文字の標識を外す前に、所轄の消防署に確認してください。文字の標識とピクトグラムを両方付けておけば、どちらの基準にも合います。
標識が必要な建物|消火器の設置義務
標識が必要になるのは、消防法で消火器具を置く義務がある建物です。消防法施行令 第10条第1項で、建物の用途と面積ごとに決まっています。主なものを一覧にします。
| 区分 | 主な建物(用途) | 根拠 |
|---|---|---|
| 延べ面積にかかわらず | 劇場・映画館、キャバレー・遊技場・カラオケ店など、火を使う設備や器具のある飲食店、入院できる病院・診療所、特別養護老人ホームやグループホームなど自力で避難しにくい人が入所する福祉施設、地下街、重要文化財 など | 令第10条第1項第1号 |
| 延べ面積150㎡以上 | 公会堂・集会場、物販店・百貨店、ホテル・旅館、共同住宅・寄宿舎、火を使わない飲食店、入院設備のない診療所、デイサービス・保育所などそのほかの福祉施設、幼稚園、公衆浴場、工場、車庫、倉庫 など | 同 第2号 |
| 延べ面積300㎡以上 | 学校、図書館・博物館、駅、神社・寺院、事務所 など | 同 第3号 |
| 階ごと | 上記以外の建物でも、地階・無窓階・3階以上の階で床面積50㎡以上の階 | 同 第5号 |
| 危険物などを扱う建物 | 少量危険物や指定可燃物を貯蔵・取り扱う建物 | 同 第4号 |
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2019年10月から、火を使う飲食店は面積にかかわらず必要です
平成28年12月の新潟県糸魚川市の大規模火災を受けて消防法施行令が改正され、令和元年10月1日から、こんろなど火を使う設備や器具のある飲食店は、延べ面積にかかわらず消火器の設置が必要になりました(防火上有効な措置が講じられたものを除く)。小さな飲食店で、以前は義務がなかった店も対象になっています。
福岡市・北九州市の条例による上乗せ
国の基準に加えて、市の火災予防条例で消火器具の設置を求めている場所があります。
| 市 | 条例で加わる主なもの |
|---|---|
| 福岡市 | 複合用途の建物(令別表第一(16)項)で延べ面積150㎡以上/火花を生ずる設備、変電設備・発電設備などの電気設備、ボイラー室など多量の火気を使う場所、油などを煮沸する設備・器具(営業用の揚げ物の調理設備など)のある場所(福岡市火災予防条例 第34条の2の2) |
| 北九州市 | 飲食店などで、IH調理器や電子レンジなど火を使わない厨房にも設置を義務づけ(北九州市火災予防条例。同市消防局のリーフレットによる) |
福岡市の条例で設ける消火器具も、規則第9条の例により設置・維持すると定められているため、標識が必要です。少量危険物を扱う場所の標識は、危険物の標識と掲示板の決まりで解説しています。
標識の規定がかからない消火器
一般の住宅の住宅用消火器は、設置義務によるものではないため対象外です。反対に、業務用が必要な店舗や事務所で、住宅用消火器を代わりにすることはできません(北九州市のリーフレット)。義務のない建物に自主的に置く消火器も対象外と考えられますが、標識があると場所がすぐ分かります。
既製品の選び方|横型・縦型・突き出し・ステッカー
通販やホームセンターには、形や素材の違う標識が並んでいます。選ぶ順番は「置き方に合う形」→「基準に合う色と大きさ」→「場所に合う素材」です。
| 種類 | 向く場所 | 選ぶときの注意 |
|---|---|---|
| 横型(赤地・白字) | 壁際の消火器の真上 | 長辺24cm・短辺8cm以上で、比率が3対1か |
| 縦型 | 柱、細い壁 | 縦書きも比率3対1(福岡市の備考) |
| 突き出し型(両面) | 長い廊下、通路 | 通路の先から見える。取り付けの強さ |
| ステッカー | 格納箱、扉、平らな面 | はがれと日焼け。屋外は耐候性のある素材 |
| ピクトグラム(日本語・英語) | 直接見える置き方、外国の方が多い施設 | 9cm角以上。文字の標識を外すなら所轄に確認 |
| 蓄光 | 停電時にも探したい場所 | 法令で求められるものではない。光をためる明るさが必要 |
| 使い方を書いた標識 | 消火器のすぐそば | 法令の義務ではないが、基準の表に載せる消防本部もある |
| 矢印付きの案内 | 消火器が奥まった場所にあるとき | 規則の標識の代わりではなく、補助として使う |
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「JIS」や「おしゃれ」な標識を選ぶときの注意
JISの安全標識のデザインで作られた「防火標識」には、長辺と短辺が2対1の横型や、縦長の製品もあります。消防本部の指導基準(3対1)とは形が違うことがあるため、比率まで指定されている地域では、所轄の基準と照らし合わせて選びます。
内装に合わせたデザインの標識も、白地や黒地、文字が小さすぎるものは指導基準と合わないことがあります。徳島市のように、市販品に多い白地・赤字ではなく赤地・白字で統一するよう求める例もあります。赤地・白字の標識を基本にし、周りのデザインで雰囲気を整えるのが無難です。
素材と屋外・手作りの注意
福岡市の基準では、標識の材料は耐久性と耐候性のあるものとされています。付ける場所ごとに、素材を選び分けます。
| 素材 | 向く場所 | 注意すること |
|---|---|---|
| 塩ビ板(両面テープ付き) | 屋内の壁 | 手軽に貼れる。貼る面の油やほこりを先に拭き取る |
| 樹脂板(穴あき) | 屋内、屋根のある屋外 | ビスや結束バンドで留められる |
| アルミ複合板+屋外用シート | 屋外、駐車場、工事現場 | 反りにくく、ラミネートで色あせを抑えられる |
| ステッカー | 格納箱、扉 | 屋外は耐候性のあるシートを選ぶ |
| 紙、手書き | 一時的な掲示 | 耐久性・耐候性の基準に合いにくい。正式な標識に早めに替える |
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手作りしてもいいか
標識を自分で作ってはいけない、という決まりはありません。「消火器」の表示、見やすい位置、所轄の基準の色と大きさ、耐久性のある材料の4点を満たせば、手作りでも標識の役目は果たせます。
ただ、1〜2枚なら既製品を買うほうが手間はかかりません。作ったほうが合うのは、既製品にない大きさや形が必要なときです。天井の高い倉庫の大きな標識、柱の幅に合わせた縦長、建物の案内サインと書体をそろえたい場合などです。
現場から一言
両面テープで貼る標識は、厨房の油や、冬場の結露で、いつの間にかはがれて床に落ちていることがあります。貼る前に面の油分を拭き取るだけでも、もちが変わります。
はがれやすい場所や、人や台車がぶつかる場所は、ビスで留める板の標識にするのがおすすめです。
点検と報告で見られるところ
消火器を置く義務のある建物では、消火器を含む消防用設備等を定期的に点検し、結果を消防署に報告します。標識も点検の項目に入っています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 点検の頻度 | 消火器具の機器点検は6か月に1回(平成16年消防庁告示第9号) |
| 報告の頻度 | 飲食店や物販店などの特定防火対象物は1年に1回、事務所や共同住宅などは3年に1回 |
| 標識で見られること | 見やすい位置に付いているか。損傷・脱落・不鮮明がないか(北九州市のリーフレットの点検項目) |
| 報告先 | 所轄の消防署(北九州市は2部提出) |
北九州市消防局のリーフレットは、小規模な飲食店などが自分で消火器を点検して報告する方法や、消火器を新しく置いたときの届出(設置届出書などを2部)も案内しています。福岡市も火災予防条例 第43条の2で消防用設備等の設置の届出を定めています。要否は所轄の消防署で確認してください。
点検で標識の色あせやはがれを指摘されたら、基準に合う大きさの新しい標識に貼り替えます。消火器を置く場所を変えた場合は、標識も一緒に移します。
標識を用意する|通販とオーダー
標識はホームセンターや通販で買えます(北九州市消防局のリーフレットでも案内)。グループの通販サイトの主なものを紹介します。
日本語と英語のピクトグラム
GREEN CROSS-select のJIS標識ピクトサイン「消火器」は、縦300mm・横300mmの樹脂板で四隅に穴あき。ホテルや外国の方が多い店舗に。
GREEN CROSS-select では、「消火器」で検索すると、横型・縦型・ステッカーの防火標識や格納箱なども探せます。オーダーの標識の頼み方は、アルミ複合板看板のオーダーの決め方を参考にしてください。工事現場の仮設事務所などで標識をそろえる場合は、工事現場に掲示が必要な標識の一覧もあわせてご覧ください。
よくある質問
消火器の標識の高さに決まりはありますか?
標識の高さの数値は、消防法令には定められていません。消防法施行規則 第9条第4号で決まっているのは、消火器具を設置した箇所の「見やすい位置」に設けることです。消火器具(消火器や消火バケツなど)は、床から1.5m以下の箇所に置くと定められています(第9条第1号)。標識は、棚や掲示物で隠れず、探す人の目に入る位置に付けます。
消火器の標識のサイズ(大きさ)は?
法令には大きさの定めがなく、各地の消防本部の指導基準によります。福岡市消防局の基準は長辺24cm・短辺8cm、大阪市消防局の基準と北九州市消防局のリーフレットでは短辺8cm以上・長辺24cm以上です。大きくするときや縦書きにするときは、長辺と短辺を3対1の比率にします(福岡市の基準)。ピクトグラムで代える場合は9cm角以上です。
消火器の標識の色は赤地に白文字でないといけませんか?
法令では色は決まっていませんが、福岡市・北九州市・大阪市・徳島市などの消防本部の基準は赤地に白い文字です。徳島市のように、赤地・白字に統一するとしている例もあります。デザインの違う標識を使いたい場合は、所轄の消防署に確認してから選んでください。
消火器の標識の根拠法令は?
消防法第17条で消防用設備等の設置と維持が義務づけられ、消防法施行令 第10条で消火器具が必要な建物が、消防法施行規則 第9条第4号で標識の設置が定められています。色や大きさは、各地の消防本部の技術基準や指導基準で示されています。ピクトグラムで代える扱いは、消防庁の通知(平成29年11月20日 消防予第355号)によるものです。
消火器の標識なしだとどうなりますか?
消火器を置く義務がある建物で標識がないと、規則第9条の基準に合わない状態になります。消防の立入検査や点検の報告で指摘され、改善を求められることがあります。基準どおりに設置・維持されていない場合、消防長や消防署長は必要な措置を命じることができます(消防法第17条の4)。
消火器の標識は手作りでもいいですか?
手作りを禁じる決まりはありません。「消火器」と表示し、見やすい位置に付け、所轄の基準の色と大きさ(福岡市なら赤地に白字、長辺24cm・短辺8cm)で、耐久性のある材料を使えば、標識として使えます。紙の手書きは耐久性の基準に合いにくく、一時的な掲示にとどめます。
消火器の標識はホームセンターや100均のものでも大丈夫ですか?
売っている場所は問いません。北九州市消防局のリーフレットでも、標識はホームセンターやインターネットなどで購入できると案内しています。選ぶときは、赤地に白字か、長辺24cm・短辺8cm以上で比率が3対1か、付ける場所に合う素材か、の3点を確認してください。小さいものや白地のものは、基準に合わないことがあります。
消火器の標識はピクトグラムだけでもいいですか?
消火器を直接見える状態で置いている場合は、9cm角以上の消火器のピクトグラム(JIS Z 8210)を設けることで、文字の標識を設けないこととして差し支えないとされています(消防予第355号、令第32条の特例)。格納箱や扉の中に入れている場合は当てはまりません。文字の標識を外す前に、所轄の消防署に確認してください。
まとめ
- 消火器を置いた箇所には、「消火器」と表示した標識を見やすい位置に付ける(規則第9条第4号)
- 水バケツは「消火バケツ」、乾燥砂は「消火砂」など、消火器具ごとに表示する文字が決まっている
- 大きさと色は消防本部の指導基準。福岡市は赤地に白字・長辺24cm・短辺8cm
- 大きくするときや縦書きにするときは、長辺と短辺を3対1に保つ(福岡市の備考)
- 標識の高さの数値は決まっていない。消火器具は床から1.5m以下、各部分から歩行距離20m以下
- 消火器が直接見えるなら、9cm角以上のピクトグラムで代える扱いがある。箱や扉の中は不可
- 2019年10月から、火を使う飲食店は面積にかかわらず消火器と標識が必要(防火上有効な措置がある場合を除く)
- 福岡市は複合用途の建物150㎡以上や揚げ物の調理設備など、北九州市はIHの厨房にも上乗せがある
- 点検では標識の損傷・脱落・不鮮明も見られる。色あせたら同じ大きさで貼り替える
- JISデザインや装飾性の高い標識は、比率や色が指導基準と違うことがあるので所轄に確認する
消火器の標識は、火事に気づいた人が迷わず消火器にたどり着くための目印です。開店や入居のときに、置き場所と一緒に見直しておきましょう。
既製品で合わない大きさや、建物全体の案内サインとまとめて作りたい場合は、ご相談ください。設置場所の写真と、付けたい位置をお送りいただければ、大きさと素材をご提案します。
消火器の標識から、建物の案内サインまで
福岡市に本社を置く安全用品のグリーンクロスグループとして、福岡の看板製作・施工を行っています。基準の大きさの標識は通販で、大判や屋外用はアルミ複合板などで製作します。九州各地をはじめ全国どこでも取り付けに伺います。製作だけのご依頼や、他社との比較見積もりも歓迎します。お電話は0120-944-599(平日9時〜17時)。
出典・参考
- e-Gov法令検索「消防法施行令」(第10条、第32条)
- e-Gov法令検索「消防法施行規則」(第6条、第9条、第31条の6)
- 消防庁「消防用設備等に係る執務資料の送付について(通知)」平成29年11月20日 消防予第355号 問3(消防庁の検討会資料に収録)
- 福岡市消防局「福岡市消防用設備等の技術基準」各論 第1 消火器、第34 標識
- 福岡市火災予防条例(第34条の2の2、第43条の2)
- 北九州市消防局「小規模飲食店用 消火器の設置・点検報告 リーフレット」(2021年)
- 大阪市消防局 消防用設備等の標識の基準(PDF)
- 徳島市消防局 運用基準「標識」(PDF)
- 消防庁 報道資料(平成30年3月28日)「消防法施行令の一部を改正する政令(案)等に対する意見公募の結果及び改正政令等の公布」
※本記事は2026年10月時点で公開されている法令と、各消防本部の資料をもとに作成しています。標識の色・大きさは法令ではなく消防本部ごとの指導基準で、地域によって異なることがあります。比率から計算した大きさは目安の例です。消防法令の解釈や、ピクトグラムへの切り替え、設置の届出の要否は、必ず所轄の消防署にご確認ください。法令の解釈について判断が必要な場合は、消防設備士などの専門家にご相談ください。




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